2012年2月18日土曜日

2/18
ところで、先日谷内くんに、「日記をまとめて書くんじゃない!書けなかった日は捨てろ!」と言われ、まぁそういうものだろうかなぁ、と思いながら、日々を過ごしていたのだが、その日のことを書くにしても、その日が、書けなかった日にしみ込んでいることに気がついたので、これはどうしようかなぁ、と思いながら、結構経ってしまった。

ざっくばらんに言って谷内くんは、「お前はその日という世界に生きており、それはその世界以外の何ものでもなく、外はない。具体的に言うと、お前は昨日やおとついに生きているのではなく、今日に生きているのであるから、そのことだけを考えるがよい。他の世界について考える必要は全くない。そこにいるお前は、他者なのだから。」 みたいなことを言おうとしているんだと思う。(明日の自分は自分じゃない、とか言うし。)もちろん、私は今日生きている訳だから、今日という世界の外には出れないし、想像することもできない。悲しいことだ。



ノート

世界1(2/11ー12)
例のごとく読書会である。本の内容というよりも、僕の言葉伝達のリハビリのために行っているようなものだ。コンスタティブというか、普通に理論を理解してもらう為には、ある一定の教養を共有しないといけないのだけれど、みなさんが各々自由に生活を営める世代だからだろうか、そういうものがないから、言葉を使うことも難しい。物事についての相互理解をすることができる、というのが意味の生成だとするならば、言葉はどんどん意味を失っているし、薄っぺらい。そもそもの議論の手応えもない。
「時代が変質して、作家も変質した。自我が弱くなった。戦争体験をかろうじて持っている僕らは、日本の戦後の青春時代である高度成長期に、自分の青春が 重ねられた。歴史がもたらした配合の中で、それぞれ新しい願望や新しい欲求を、無意識に強く抱えていたからこそ、あの時代の作品が出てきた」
これは石原慎太郎の言葉だけれど、強い前提(例えば戦争体験)だとか、何かしらの訓練があったから、まあそれはトラウマだとか形がとかになり人間を縛られるのだけれど、その諸関係からしか意味は立ち上がってこないのかもなぁ、と思ったりはする。他者との関係性がないと、他者としての世界に入って行かないと、そもそも意味が存在しないことになる。
  
夜は、多いに呑んだ。みなさんは、先週の呑みの後、割と大変だったらしい。野村さんは電車の中で吐き、しかもその電車は乗り間違えで、終点から引き返したとか。お酒が弱いけれど呑みたいので、トイレへ定期的に吐きにいっているらしい。

その後また、例のごとくカラオケへ。同世代なので、カラオケの選曲も若いのである。ミスチルやラルクが僕らの共通理解ということになるのだろうか。また性懲りもなく、ウイスキーを持ち込み、コーラで割って呑んだ。 例のごとく、姫も祇園からやってきて、ケーキをごちそうしてもらった。

家に帰ると、あのバンバンボリーズでベースを担当している佐伯さんとムラカミマイが寝ていた。やっぱり、どうしても、酔っていたので、人が居ると嬉しくなるり、絡んだような気がするが、佐伯さんは、防災訓練に行くとか何とか、謎な感じで、すぐ居なくなった。僕も酔っているので、すぐ寝た。

12時ぐらいすると、佐伯さんが帰ってきた。フリスビーを持ち、フリスビーしようぜ!と言った。いいじゃないですか!と僕は言った。でも、僕はなかなか蒲団から出なかったような気がする。佐伯さんは、ギターを携え、枕元でいろいろ歌を歌ってくれた。エンペラーめだかさんの器用貧乏の曲がとても良かった。うたの手応えが確かにあって嬉しくなった。
器用貧乏が街を歩いてんだ
どうしようもない言葉くりかえしながら
器用貧乏でもおまえらちゃんといきてんじゃん…
みんなで御所に行き、フリスビーを投げることになった。その前に、お昼ご飯を食べることになった。僕は、昨晩500mlのウイスキーを一本開けてしまったので、 割とダウンしていた。だからグズグズしてたんだな。

御所の横に、妙なパン屋さんがあったのを思い出したので、パン食べるんやったらな、そこ行きましょうよ!と、提案したので、そこに行った。行ってみると、とてもいいパン屋さんだった…。おいしい匂いや、どうも本格的なパンのオーラが見える…。奥にはパン工場が見える。でも、僕は、胃がウイスキーにやられて、うどんしか食えない状態だったので、買わなかった。二人は、割とぎょうさん買っていた。

御所に行ってみんなは森の中にある変な広い空間に居た。僕はトイレに行っていたので、見失う所だった。そこで、ムラカミマイさんから、実はいろいろパンを貰った。それを僕は食べた。とてもおいしかった。グラタンパンみたいなのがものすごくおいしかった。ありがとうございます。そこで、土掘りなどして遊んだ。ちょっとエキセントリックな所のあるムラカミマイさんは、考古学者ごっこと名付けた。あの土地を頑張って掘れば、きっと、天皇の使っていたお椀なんかが出るんじゃないか。やっぱりそれは、田園で育った、田舎者の発想なのだろうか…。田んぼを歩き、下を向くと、おわんの破片があることがある。それは、昔洪水で、家が流された時に、流れ着いたおわんの果てだと思っていた。田んぼのある所は少し地面が低くなっているから、さぞかしよく流れることだろう。でも、その発想は、田舎者の発想なのだろう…。京都で洪水が起こったとしても、田んぼがない…。

御所で遊び倒した後、歩いて祇園の方まで行った。道中みんなはジャスコでお酒を買った。さすがにボクはお酒を呑めないだろうと思って控えたが、お二人は平安神宮あたりにある堀みたいな変な河辺でお酒を呑んだ影響で、アレは割と酔っぱらってたんじゃないだろうか?佐伯さんは言うても普段クールな人なんだろうけれど…。

祇園では、ライブハウス、シルバーウィングスに行った。この日のブッキングも、とても良かった。テレフォニアには目から鱗が出た。こういうやり方もあるんだ…!的な鱗の出方だった。あれは一応ミクスチャーになるんですかね?大所帯なのに、それぞれがそれぞれ輝いていていて、あれは一種の群像劇ですね!その日は、モルグモルマルモさんの人たちともお話させてもらった。この人たちもいい人たちだ!よく一緒に飲ませてもらっている出版社勤務の女性の旦那ともお話した。なんか知らん間に、モルグモルマルモでベースをやっているアベさんにビールをおごってしまった。ナハハハハ!その後、テレフォニアの皆さんと朝まで川原でなんかして遊んだ…。俺たちは河原者、ヤクザだ!

世界2(2/13)

世界3(2/14)
ネガポジに行く。久しぶりに谷井さんにあったけれど、あれはもしかして嫌われたんじゃないかなぁ? 京大のあの界隈には、繊細な人が多くて、僕も気をつけないといけないと思っていた。そのこととは関係なく、谷井の彼女(?)に噛み付かれた。嬉しいのか悲しいのか…。バンバンボリーズのライブは、いつもよりもグルーブ感が1.5倍増で良かった…。さすがバレンタイン・デイである。バレンタインといえば、ペテンズの皆さんと、ディープキスをした。とても気持ちよかった…。そのことを谷内くんに話したら、キスで気持ちいいってどういうことや?と言った。谷内くんはプレイボーイなのに、キスで感じることがない…。なんかこの日のことはあまり覚えていない。ムラカミマイさんがなぜか持ってきていた山椒がおいしくて、今も舌に記憶として残っている。

世界4(2/15)

雪がぱらついていたので、いろいろな歌を思い出した。お昼は回転寿しを食べた。

世界5(2/16)

世界6(2/17)
昨日、図書館から借りてきた、国分功一郎『スピノザの方法』を読みふける。これは本当にいい本だ…。ラモンテヤングを聞きながら、一日中こればっかり読んでいる。

行こう、行こうと思いながら、全く行けていなかった、イーストウッド最新作『j=エドガー』を見に行く。 イーストウッドは天才だ…。まずこのような気持ち悪い映画を世界規模で、商業、というかシネマコンプレックスに於いて大々的に公開できることがスゴい。これは事件だろう。ゴダールとかは半分無視されているというのに…。イーストウッドが、ディカプリオを気持ち悪く使って、このような映画を撮るということが、すでに何か皮肉というか、映画業界に対する手紙みたいな気がする。それにしても、社会に生きる人間の一代記を、しかも懐古するという行為の痕跡を存分に残しながら(つまり嘘だとか、忘却だとか、幻覚だとか…が出てくるわけで)描かれているこの映画は本当にスゴい。アメリカ映画にありがちな感動のタッチで描かれるところの場面が物凄く醜かったりするところなんて最高だと思う。そういう感動の人物伝記描写を維持しつつ、でも手放しにその感動にありつけない感じが、まさにヒューマンドラマというか、ホーム(FBIの話だけれど)ドラマというか…。園子温とか見てる場合じゃないですよ!!

映画館を出たら、吹雪いていて、びっくりした。いきなり一面銀世界だ!こんなことがあるのか!メガネも曇るし、滑りそうになりながら、ヒーヒーと帰った。



昨日は 白石民夫が新宿カリオン橋の上で何かやっていたらしい。友達は、それを見に行くことができたらしくて、いいなぁ〜。「新宿という街が何なのかをあぶり出す演奏だ。例えば、灰野敬二の即興は、空間が完全に灰野敬二に染め上げてしまうものだけれど、白石民夫は全く逆だ。音楽は新宿に完全に従属し、新宿が音楽になる。結果的に、新宿という街に驚く。それをあぶり出す白石民夫も、彼自身は透き通っているが、だからこそすごい。」というようなことを言っていた。僕も動画を見ていて、なんとなくそんな感じはしたけれど、生で見たら、どんな思いをしたか、気になる。うーん、本当に気になる人だ。



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