二月十三日
一日中寝て過ごした。本当に一日中寝て過ごしたのだ。こうなるともう仕方がない。でも仕方がない、物凄く疲れて帰ってきた訳だから、そりゃそれだけ寝るわけだ。でも、疲れたらこんなに寝るものだとは思わなかった。別に普段ぜんぜん寝ていないという訳ではないのだが…。
これだけ寝ると、夢を二、三個見た。二、三個みたけれど、全く覚えていない。二、三個夢を見て、ああこんなにすごい夢を見たのだなぁ、という気持ちになったのだが、全く覚えていない。僕は、悪夢やいい夢を見ることは少なく、でもいい夢か悪い夢なのか、と言われれば、若干悪い夢を見ているような気がする。きっとこんな生活ばかりしているからだ…!でも、その夢を忘れたので、仕方がないと思いながら、こういう夢にしておこうと、少し考えたのだけれど、その方の夢も忘れた。どうして僕はこうやってウダツの上がらない生活をしているんだろう…。夢の一つも覚えられないなんて、僕はどうかしているんじゃないだろうか?このような形で生活が出来るのだろうか?先日シルバーウィングスのボスに「お願いします!雇ってください!」と頼んだけれど、なんかやんわりと断られ、「お前たちは発想が柔らかいから偉いなぁ、すごいなぁ。」とたくさん褒められたけれど、僕は発想が豊かではなくて、普通の人が普通に気がつくような、そういう用件についてなんでこういうことを考えているんだろうと考え、こういうことはしてはいけないよな、ということを言っているだけなので、誰でも出来る。というか何もしていない。早くまともな生活がしたいけれど、でもこんなことではできそうもないし、理想の生活がなんなのか全く想像できなくなってしまった。こんなんじゃいけないよなぁ。こんな僕でもなんとか生きていきたいから、どうやって生きていこうか…。東京にいる友達と古本屋でもやろうか…。もうそうするしかないような気がしてきた。それにしても、ちゃんとサラリーマンをする方が、絶対的に偉いじゃないですか!あんなにたくさん働いて、責任ある身分で、クレジットカードも使えて、いいなぁ。いいなぁ…。僕も責任ある人になりたい。責任感は強いので、そういう人にはなれるだろうけど、どうでもいいことにどうやって責任を持つことが出来るんだろう…。そんなことを言い出したら、全てがどうでも良くて、一様に美しいんだけれどね!でも、どうでもいいことに責任を持っていたって、何にもならないし、第一生活ができない…。中原昌也も、お金にならないことは、社会的に求められていないことだから、ええねん、といってライブをすることを辞めたらしいけれど、あの人は機材持ち過ぎだからなぁ。トランク二つ分の荷物を持って、ライブするじゃないですか。友達は「そういう方向で、つまり、自分を埋もれさせる方法で自我をなくし、無心になるような方法は90年代的なサイバーダムだ!」みたいなことを言っていたけれど、僕はあの人のことが好きですね。本当にいい人だ…。第一モラリストだからなぁ。僕の道徳は中原昌也みたいな普通に正しい人によって作られているような気がする。90年代のある種のサイバー雰囲気を共有しているとはいえ彼はオザケンとかフィッシュマンとかとは正反対だけれど…。そういう感じの人はやっぱり山本精一とかはダメ、みたいな風になってしまうのだろうか。オザケンとかのような、あの時代のユートピア精神というか、どこまでもどこまで、おもしろい音楽が続いているんだ!みたいな感じはとてもいいですけど、山本精一はそんなんあおり立てないもんな。精一も詐欺師ですけどね!でも彼はバンカラやからええんやろうな。ええ、というか、少なくともフェアやろうな。友達は詐欺師みたいな顔しとる、とか言ってたけど…。面白いことなんか、起こりっこないですよ!でも、それでおもしろいやん!ああいう90年代の流れは、確かに踊れたりポップやから踊れてポップで夢があって、実用的やけど、もう労働は嫌やねん!世界一のクラブミュージシャンを見に先輩方と京都メトロのライブにいったけど、踊れて楽しいけど、そこには何もなくて退屈やのに楽しいということが、ものすごく怖いねん。脅迫的やねんな。人間って、何かにのめり込むことは、ないと思うよ?何やってもそれなりにおもんないやん。なんでそのことに目を背けるかなぁ?あ、楽しいからか。ハハハハ…。後でダウンして、うわぁ嫌やわぁ…ってなってもまぁまた買うし、明日も仕事頑張ろう!という風にサイクルが回ってきたけれど、もうそういう風なサイクルがある種なくなったのが2000年代で、まぁそれは単純に、まんが・アニメとか別のさらに消費されやすいジャンルに行っただけの話なんだけれど…。いや別に嫌いじゃないですよ?西尾維新とかええやん!あの無意味さが本当にいい!もはやセリーヌやん…。それは違うか(笑)。西尾維新はおもしろがって読む人いるもんな。でも、なんでもかんでも商品を作らなければいけない、という風潮は本当にうんざりなんだよ!そうなってくるとまだ山本精一のほうが潔い。そういう方向性の上で、先日見たモルグモルマルモも本当に良かった…。パッケージングのような、これしてこれしてこうしたら、素晴らしい!合格!みたいな音楽じゃないし、何か強烈な物語でメロメロにしてやろうという気もない。カタストロフもないが、それだけに、そこにバンドがある、という手触りがあって本当に良かった!そして、とりあえず/なんとなく私たちを踊らさせてくれる良質さも共存している。僕は心底憧れたね!これからも、生きていることにそこまでやる気を出さずに、だけど人間として誇りを持ち生き続けている人間に会っていきたい。他者の為に行動し、だけれど、完全に社会と同化しない(そんなん誰でもしようがないんだけれど)ような人が、やっぱりまともな人間で、話も通じる。音楽でもなんでも、手紙みたいなものじゃないか!と、僕は小島信夫から教えてもらったけれど、信夫さんは小説家だけれど、いい人だよなぁ。『残光』という本が、一冊400円で売っているので、いいなぁ、安いなぁ、と、今日本屋行って思いました。世の中を良くして行く為には、ちゃんとした所にお金を使おうよ!って確かベンヤミンも言っていました。そしたら支持する人にお金が入って、支持しない人には、お金が入らないんですよ!わあ!投票よりスゴい!僕たちにはもはや他者しかいないので、他者とお話しすること(と日記を書くこと)ばかりやりまくれ!と友達に言われました。
ちゃねん。
返信削除ぎざぎざなんがいややねん。
まぁあれだ!90年代について書いたんやわ!
返信削除君の新作はヤバいな。鬼気迫るな。絶句してしまった。